『エクス・マキナ』のネタバレ有りの感想です。
基本的には気に入りましたが、物足りないところもチラホラあります。
シンプルで静かな恐怖を描きたい意図はわかりますが、アンドロイドの開発に複数の研究者が係わっていると示唆するセリフなどがあった方がリアルに感じたと思います。
主人公に感情移入させたいのでしょうけど、主人公の思考が単純すぎると思います。
AIと開発者のどちらを信じるかという2択だけじゃなくてもっと色々考えて疑って迷う描写が欲しいです。
自分の手を切るのは自分が本当に人間か確認したくなったという意味ですよね、でもそのシーンが唐突に感じました。
たった1週間であれは早過ぎませんかね・・・・
AIを作っているのが嘘で、人の記憶を消してサイボーグを作っているのではと疑ったりとか、異常な思考を経て手を切るなら・・・・
開発者が第3の可能性に気付くのも遅すぎますし、主人公だってAIに恋する前にそれぐらい考えないのは不自然だと思います。
遠隔操作で止められるとか、敷地から出ると動けないとかの安全装置が何もないのも変です。
開発者は天才だという設定のはずなのに。
ストーリーをシンプルにしたいのは解りますが、それでリアリティを欠くのでは・・・・
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これまでに無いアンドロイドのデザインに苦心したそうで、それはおおむね成功だと思いますが、ここまでスカスカでは人間の動きは再現出来無さそうだとも思います。
いろいろ書きましたが、結構気に入りました。
何度も見直したいと思っています。