販売されたエンドスケルトンの中で最も完成度が高いのはルーカス・フランシス・スタジオ製だと思います。
プロップからの型取りでメッキの質も良さそうです。
いつか機会があればじっくり見てみたいと思います。
でも私の理想のエンドスケルトンではありません。
プロップやそれを完全再現したレプリカがあっても違います。
私の理想のエンドスケルトンは、プロップではなく映画で表現されたイメージの中のエンドスケルトンの具現化です。
欲を言えば、人のように動き回るのが理想ですが、そこまでの再現は未だ無理なので電動化の話は別として。
造形だけならプロップが映画のその物じゃないの?と思われるかもしれませんが、実際にプロップを見ると、これが撮影に使われたのかという感動と同時に、意外と雑な作りだと感じる事があります。
エンドスケルトンに限った話ではありませんが、プロップは画面に映る部分はしっかり作ってあっても裏側は手を抜いてあります。
プロップの目的としてはそれが当然なのですが、造形物として直に見て楽しむ場合は好みが分かれるのではないでしょうか。
手抜きまで再現したレプリカを映画の博物館のように飾るのも面白いと思います。
映画制作の舞台裏映像を見る楽しみと似ています。
でもそれは映画が作り物であるという事を忘れさせてくれません。
映画が現実であるかのように感じられる、映画に熱中して入り込んでいる時の気分を味わえる造形物を、と考えるとプロップでは省略された部分もそれらしく作り込んである方が良いのです。
これは好みの問題ですし、細部や裏側を作り込むことで映画の印象からずれてしまっては駄目です。
どこまで作り込むべきかは各個人のイメージによって違うでしょう。
だから市販のレプリカでそんな作り込みをしないのは当然です。
最大公約数的な理想のプロップレプリカは、プロップを完全再現した物。
私の理想の造形物は、私が映画から受けた印象の具現化であるということです。
私の理想と違うからと、レプリカを否定するつもりはありませんので誤解無きようにお願いします。
長い前振りになってしまいましたが(前振りが実は本題かも)、
具体的に私の個人的な理想のエンドスケルトンとは。
いつか作ってみたいなという妄想の話です。
少しづつ準備はしていますが実現出来るかは怪しい話です。
シリコン彫刻の制作が先ですから。
基本的にはT1T2のイメージです。
プロップには個体差がありますが、それぞれの良い所採りです。
特定のプロップの再現はしません。
可能ならプロップからの型取りを元に、ディテールをシャープに、歪みを修正します。
前々回の記事のケーシングチューブの様な流用部分は、プロップより上質な物があるならそれを使います。
オイルラインはT1を再現します。
でも手のデザインはT2の可動アームを採用します。
T2のメイキングで「T1の手は手抜きをしたのが残念だったから、T2では作り込んだ」と語られています。
T2の可動アームを参考に、足の指や足の裏にもワイヤー類を追加します。
足の指までちゃんと動きそうに見えないと!
胸の中は、プロップの様な空洞ではなく、サイドショウ等身大の様に蓋をするのでもなく、T1初期のデザイン画やジェニシス版も参考に作り込みます。
エンドスケルトンと人では、背骨のS字曲線や骨盤の傾きが違います。
肉を纏っている時と骨格が露出している時ではエンドスケルトンの姿勢が変化するのだという妄想設定で、よりリアルな構造を考えています。
勿論見える部分のデザイン変更は無しで。
でも股関節など人の動きを再現出来ないデザインの部分はどうしたものか。
ジェニシス版では修正されていたりしますが、ジェニシス版の要素は最小限に留めたいところです。
これは本当に動くのではと思われる形にしたいけど、T1T2のエンドスケルトンから離れてはいけません。
T1の首の分割線や操作用の棒の接続部は当然再現しません。
当分はただの妄想の話です。
この部分のネジはこのプロップの方がかっこいいかなとか、妄想を楽しんでいます。