引用元を伏せる為と話を整理する為に、ある方のブログ記事を要約して引用します。
引用元の方を批判する意図はありません。
引用を許して頂き、ありがとうございます。
『ワンフェス直後にガレージキットがネットオークションに出品されていた。
本当に欲しくて買った方なら絶対に手放さないだろうし、しばらく寝かせる方が多いと思います。
明らかに転売目的と思う。
「定価で欲しい人が買えない」という現状がなんともモヤモヤした感じで。
転売の現状をディーラーはどう思っているのだろう?とちょっと心配になりました。
WF会場の各ディーラーはとにかく売らなきゃいけないし、それで食べている人だっているわけだし、死活問題でもあります。
しかし、残念ながら買った人間が転売屋なんていちいち分らないのも仕方のない話です。
逆に転売屋を生業する人にとってワンフェス会場は仕入の場であり、流行り廃りを読み取り売れそうな商品、この先価値が上がる再生産のない商品を見極め買うのでしょうね。
正月スタバ初売りでTVで話題になった転売屋の買占め騒動。
数人が100個だったかな?トートバックに色々とスタバグッズが入った商品が買い占められ、その直後にオクに大量に出品されたようですが、ほとんどだれも入札が無く在庫抱えたという笑っていいのか・・・笑えない話ありましたねぇ。
一番は転売屋からは買わなければヨイ・・・買った転売屋だけが損をするって話になりますが、私のように地方に住む人間にとっては交通費や労力考えれば、多少高額でも買うか・・・となるのも入札心理とすれば正直あります。
でも元値の5~10倍に跳ね上がるともうガレキの値段ではなくなりますし、そこまでしてはたして買う価値があるのか?と冷静になっちゃいます。』
引用ここまで。
まず前提として、転売は悪だという印象を漠然と持っている方が少なくないようですが・・・
コンサートチケットなどのダフ屋は条例で禁止されていますが、転売行為自体が禁止されているわけではありません。
ダフ屋の取り締まりは、暴力団の資金源、脱税の疑い、価格の高騰、付きまといなどの迷惑行為などの理由で行われています。
暴力団や脱税の問題は他の法律で対処出来ますが、より取り締まりやすくする為に各地で条例が作られているのでしょうね。
コンサートチケットの転売は金券ショップなどでも行われています。
プレミア価格でもこれは合法です。(コンサート主催者が禁じている場合は除く)
ダフ屋と転売屋は違います。
ダフ屋には「公共の場で販売」など条件があります。
各地域の条例により差異があると思うので、興味がある方はご自分で調べて下さい。
価格の高騰については、定価=適正価格ではありません。
適正価格とは販売者と購入者が納得して取引する価格です。
いくらが適正だと思うかは購入者の価値観により人それぞれです。
例えば画商や画廊と作家の関係ですが、
1、画商が作品を買い取って売る。
売れ残りのリスク、販売にかかる経費は画商が負担するが、差額は画商のもの。
2、画廊に作品を(買い取らずに)並べて売る。
作品が売れたら作者が画廊に何割か払う。(契約によっては別に場所代も払う)
売れ残りのリスクは作者に。
3、貸画廊を借りて作家が作品を売る。
画廊には場所代だけを払う。
売れ残りのリスクと売れた場合の利益は作家のもの。
1は販売の手間と売れ残りのリスクが作家に無いので作家にとってはありがたいのですが、有名な作家しかあまり買い取りはないでしょうね。
若手作家の多くは2か3ですが、特に3は実力次第ですね。
つまりリスクと利益をどう分担するかです。
ワンフェスの転売屋は1に近い存在で、ディーラーとワンフェスの関係は3に近いです。(転売屋であることを伏せている点が1とは違います)
古本売買の世界にはせどりが存在します。
これは店舗を持たない個人経営の古本屋といえる存在で、もちろん合法です。
目利きのプロがプロを相手に商売をしているわけで、目利きの実力勝負です。
さて本題のワンフェスの転売屋ですが、
『WF会場の各ディーラーはとにかく売らなきゃいけないし、それで食べている人だっているわけだし、死活問題でもあります。』
それで食べているディーラーにとって死活問題なのは売れるかどうかです。
『残念ながら買った人間が転売屋なんていちいち分らないのも仕方のない話です。』
転売屋には買って欲しくないと考えるディーラーもいるでしょうが、皆がそうではないと思います。
特に売れ行きが死活問題になるなら・・・
『転売屋を生業する人にとってワンフェス会場は仕入の場であり、流行り廃りを読み取り売れそうな商品、この先価値が上がる再生産のない商品を見極め買うのでしょうね。』
転売屋は、目利きのプロ(セミプロ?)として売れ残りのリスクも負担して買っているわけです。
転売屋に狙われるディーラーは、転売屋に作品を高く評価されているとも言えますし、作品に対する自己評価が低過ぎるとも言えます。
気に入ってくれた人に少しでも安く提供したいというディーラーの良心からの安値という場合もあるでしょうが、それなら販売方法を工夫するべきです。
個人的には、(転売屋経由でも)より高く作品を評価する人の元へ作品が届くのは悪いことでは無いと思うのですが・・・
『私のように地方に住む人間にとっては交通費や労力考えれば、多少高額でも買うか・・・
でも元値の5~10倍に跳ね上がるともうガレキの値段ではなくなりますし、そこまでしてはたして買う価値があるのか?と』
ここまでならと思う額が、それが各々の適正価格です。
ディーラーから買うか転売屋から買うかで迷うのは、価格とは別の問題だと思います。
転売屋であることを隠して購入しているのが不愉快だというなら、ある程度理解出来ます。
法的に問題なくても心情的に嫌だと思う方は転売屋から買わなければよい話です。
ただ現代の経済全般を見渡してみると中間マージンの発生しない生産者と消費者の直接取り引きは極一部なわけで、転売屋に拘る気持ちが今一解りません。
せどりや骨董商がプロであることを隠して仕入れをすることは普通ですし。
『「定価で欲しい人が買えない」という現状がなんともモヤモヤした感じで』
「ディーラーから買えば安く買えたのに」と
購入者側の視点で、安く買えた人がいて高くでしか買えない人がいるのが不公平という話なら、公平の意味をはき違えている気がします。
ワンフェス会場の近くに住む方も遠い方も当日行けない方もいます。
そもそもの条件が人それぞれなのです。
当日本人が買えない場合に友人に代理購入を頼むのは駄目ですか?
友人でなく他人なら?
代理購入禁止、転売屋禁止、という方が不公平です。
代理購入を商売にする転売屋の価格には、自分で行った場合の交通費や当日行けない不運などの手間賃が加算されているわけで、高いと感じるかはそれぞれの事情によるでしょう。
例えばワンフェス主催者から禁止されているディーラーダッシュをして転売屋が買い占めているというのでなければ、転売に問題はないと思うのですが、いかがでしょうか?
私は物を作る側として、お客様が喜んで下さるのを見るのが嬉しいので、もし直ぐに転売されたらがっかりしますが、商売なのでまあいいかという感じです。
ヤフオクは主に購入者側で利用しますが、転売屋かどうかは気にしませんね。
暫く寝かせて飽きた物を売るのと転売屋とが、購入者側にとって何が違うというのでしょうか?
輸入代行をしてくれている転売屋には感謝しているぐらいです。